疲れやすい・かぜをひきやすい【気虚体質】中医学の基礎
\\ この記事はこんな人におすすめ //
- 中医学に興味がある人
- 薬膳初心者
- 中医学での自分の体質を知りたい
目次
1. 中医学の体質
人には親から受け継ぐ体質がありますが、体質は環境や生活習慣によって変わることがあります。
同じ症状が出ていても、その原因やその人の体質が異なれば、対処法が異なります。逆に症状が違ったとしても、同じ対処法を用いることもあります。
そして、中医学では健康でない状態の体質には8種類あります。ここではそのうちの一つ、氣が不足している状態の『氣虚体質』についてお話します。
2. 氣虚体質
氣虚体質(ききょたいしつ)は臓腑や組織の働きが低下している状態。
氣が不足すると、精・血・津液のはたらきも悪くなり、身体がだるい・気力がない・疲れやすい・食欲がない・かぜをひきやすい・アレルギーといった症状が出やすくなります。これを『氣虚』といいます。
原因はさまざまですが、脾胃の消化吸収力が低下し、氣の生成ができなくなるというのが最も多い原因です。
氣虚体質の症状
氣虚体質には主に以下のような症状があります。
- 体がだるい
- 元気がなく、疲れやすい
- 気力がない
- 息切れしやすい
- かぜをひきやすい
- 驚きやすい
- 目や声に力がない
- 少食で胃もたれしやすい
- 軟便・下痢をしやすい
- 日中の眠気
- 何もしてないのに汗をかく
- 顔色が悪く、肌のハリが良くない
- 季節や環境の変化が苦手
氣虚体質での舌の状態
舌全体の色が淡く(淡白舌)、厚く、ぼってりとむくんだような(胖大舌)状態。
また舌の縁に歯の跡が残りやすい(歯痕舌)のが特徴です。
氣虚体質におすすめな薬膳
氣虚体質に適した食薬は以下のような補気(気を補う)の食薬です。
肉類・鶏肉・卵類・うなぎ・えび・イモ類・かぼちゃ・玉ねぎ・ねぎ・にんにく・生姜・納豆・栗・豆腐・キャベツ・ブロッコリー・ナッツ類・ほうじ茶・紅茶・杜仲茶・葛湯・紫蘇茶 |
氣虚体質で注意すること
氣虚体質では消化吸収能力を低下させるような、生もの(刺身、生野菜、果物など)・冷たいもの・辛いもの・脂っこいものは避けましょう。
また、「食べないと元気が出ない」と無理やり食べるのではなく、「温かくて、消化のよいものを、腹八分目」を意識し、お腹がすいたら食べるようにしてください。
食事以外の生活習慣では、少し疲れを感じるくらいの運動をし、睡眠をたっぷりとるようにしましょう。