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薬膳のお話・食薬学【食材と中薬と食薬】の違い

\\ この記事はこんな人におすすめ //

  • 薬膳初心者
  • 薬膳を基本から学びたい人
  • 薬膳の食材を知りたい

目次

  1. 1.食材
  2. 2.中薬(生薬)
  3. 3.食薬
  4. 4.質の良いものを選ぶ

中医学が土台となっている薬膳は『食材』や『中薬(生薬)』を使って、健康維持や体質改善、病気の治療などの目的を達成するための料理です。
ここではそんな薬膳を考える上で、中医学に基づいて選ばれる『食材・中薬・食薬』についてお話します。

食材

食材とは自然のものの中で、長い間食べられ、食べ物として価値が明確なもののことを言います。
薬膳学では、口当たりが良く、営養のあるものが食材で、食材は『食物』と『食品』に分けられます。

食物

食物とは、収穫した食材を口にできるよう簡単に処理し、ほぼ自然のまま使うものをいいます。

分類 食材例
穀類 うるち米/餅米/小麦/ハト麦
豆類 大豆/小豆/緑豆/黒豆
肉類 豚肉/牛肉/羊肉/鶏肉/鴨肉
魚貝類 魚/カニ/エビ/ホタテ
卵類 鶏の卵/うずらの卵
乳類 牛乳/山羊乳
野菜類 白菜/大根/生姜/ネギ/いも/すいか
果物類 梨/びわ/りんご/みかん

食品

食品とは、食材をさらに加工し包装しいたものをいいます。
例えば、大豆は食物ですが、大豆を原料に作られる味噌・醤油は食品になります。

分類 食品例
果汁 みかんジュース/りんごジュース
日本酒/焼酎/甘酒/紹興酒
塩漬け 野菜の浅漬け/魚の塩漬け
デザート/点心類 クッキー/ケーキ/パン
小豆粥/緑豆粥/八宝粥
調味料 味噌/醤油/酢

中薬(生薬)

中薬とは、自然のものの中で薬効が認められ、中医学の理論に基づいて使用されるものをいいます。日本ではこれを生薬と呼びます。
これらの中薬は効能別に『宣・通・補・泄・軽・重・滑・渋・燥・湿』という『十剤』に分類されています。十剤の意味は以下の通りです。

  • 宣→詰まる症状を改善
  • 通→氣の巡り、血の流れ、食物の消化をよくする
  • 補→足りないところを補う、足す
  • 泄→氣鬱状態、便秘、排尿困難などを改善
  • 軽→薬の質が軽いもの、量が少ないもの
  • 重→薬の質が重いもの、量が多いもの
  • 滑→通便、利尿させる
  • 渋→慢性の下痢、尿漏れ、多汗など漏れを改善
  • 燥→湿を乾燥させる
  • 湿→乾燥を潤す

食薬

食薬とは、食用と薬用の両方に使える食材や中薬をいいます。
例えば、食材のネギ、生姜、唐辛子、大根などは風邪、冷え症、便秘などを解消する薬用としても使われます。また、薄荷、枸杞子、なつめなどはストレス、老化防止、強壮作用などのある中薬ですが、食用としても使われます。

ちなみに中医学では『食薬同源(薬の源は食にある)』『食医同源(医の源は食にある)』というのが基本的な考え方で、中薬よりもむしろ食材を重視しています。

質の良いものを選ぶ

道地産物・道地薬材

道地産物・道地薬材の『道地』とは名産地という意味で、その地域で採れる、品質がよく、効果を確保できる食材・中薬をさします。
同じ食材・中薬でもその品質や効果は、土壌・水質・気候・雨量などの影響を受けます。なのでより良い質の食材・中薬を選ぶためには、産地にこだわることも重要です。

収穫時期

薬膳で使われる食材・中薬は植物が多く、根・茎・葉・花・実・種などその部位も様々です。植物により、適した成長期や成熟期、採取の季節や採取方法が異なり、それぞれの有効成分の量が多くなるように採取された食材・中薬を使うことが重要です。

Chika profile

Chika Sato

オーガニックな旅暮らし

  • Bio Life Coordinator
    • 管理栄養士
    • 薬膳コーディネーター
    • フードコーディネーター
    • 全米ヨガアライアンス 勉強中
    • アロマセラピスト 勉強中

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