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【トランス脂肪酸】とは?トランス脂肪酸が危険な理由

トランス脂肪酸は体に良くないとイメージを持つ方は多いと思います。
ではそのトランス脂肪酸はどのようにして作られているのか、どのように使われているのか、どのような食品に含まれているのか、危険と言われるのに使われるのはなぜでしょうか。

\\ この記事はこんな人におすすめ //

  • 危険な油を知りたい人
  • トランス脂肪酸を避けたい人
  • 油脂の勉強中の人

目次

  1. 1.トランス脂肪酸とは?
  2. 2.トランス脂肪酸はどのようにできるのか?
  3. 3.トランス脂肪酸を摂るとどうなるのか
  4. 4.なぜトランス脂肪酸が使われるのか?
  5. 5.トランス脂肪酸が含まれる食品

1. トランス脂肪酸とは?

まず脂肪酸は炭素(C)が鎖状につながった分子でその端にカルボキシル基(-COOH)を持った構造をしています。脂肪酸は常温で固体の飽和脂肪酸と常温で液体の不飽和脂肪酸に分けられます。

それぞれの脂肪酸の構造には違いがあり、飽和脂肪酸は炭素間に二重結合がなく、不飽和脂肪酸は二重結合があります。
そして不飽和脂肪酸には水素原子(H)が同じ側につくシス型と、水素原子(H)が反対側につくトランス型というものがあります。

天然の不飽和脂肪酸はほとんどがシス型になりますが、トランス型の結合が一つでもあればトランス脂肪酸と呼ばれます。

2. トランス脂肪酸はどのようにできるのか

トランス脂肪酸には天然にできるものと、人工的にできるものがあります。

天然にできるもの

牛や羊などの反芻動物の胃の中の微生物の働きによって作られるトランス脂肪酸。

人工的にできるもの

人工的にできるものには大きく2パターンあります。
一つは常温で液体の植物油や魚油である不飽和脂肪酸に水素を添加して、固形の油脂(飽和脂肪酸のようなもの)を作るときに発生するトランス脂肪酸。

もう一つは植物や魚油の抽出や加工で発生する臭いを取り除くために、高温処理を行うことで発生してしまうトランス脂肪酸です。

3. トランス脂肪酸を摂るとどうなるのか

トランス脂肪酸は天然でも存在し、牛や羊などの胃の微生物により生産されると言いましたが、人工的に作られた加工品などに含まれている量より少量で、また不自然な構造をしていないので、健康被害のリスクは低いです。(もちろん摂りすぎはダメです!)
では人工的なトランス脂肪酸を摂り続けるとどのようなリスクがあるのかと言いますと、

①LDLコレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らす

LDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減少すると、血中のコレステロール値のバランスが悪くなり、動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させます。

②免疫機能の低下や皮膚疾患、アレルギー疾患

体内で細胞膜の形成に不可欠なのが脂肪酸ですが、トランス脂肪酸は弱く不安定な細胞膜を作る要因となります。弱く不安定な細胞膜はウイルスや細菌が進入しすく、免疫機能を弱らせ、慢性炎症性疾患、アトピー性皮膚炎やアレルギー、クローン病など多くの病気との関連します。

③発がんのリスクを高める

人工的に添加された水素原子によって体内の酸化が進み、細胞が老化し、ガンになる可能性が高くなります。アメリカではガンによる死亡率とトランス脂肪酸を含む植物油の消費率の増加がほぼ一致しているというデータがあります。

④認知症につながる

トランス脂肪酸が増えるとともに認知症も増えているという結果が、この10年で出ているそうです。

上記の通り、トランス脂肪酸は危険な油です。
現にアメリカの一部、カナダ、台湾、タイではトランス脂肪酸の食品添加が禁止。
また、デンマーク、フランス、スイス、オーストリアなどEUや、オーストラリア、シンガポール、韓国、中国、ブラジルなどでも規制や表示の義務があるほど!

そう考えると、日本はかなり遅れていることがわかりますが、日本がいつまでも人工的なトランス脂肪酸を使用するのは闇の深い闇がありそうです。

4. なぜトランス脂肪酸が使われるのか?

①安価

お菓子やパンにトランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニングが使われる場合は高価なマーガリンの代用としてです。なので原価を安くするために安価なトランス脂肪酸が使われます。

②食感を作りやすく、維持できる

例えばケーキのふわふわ感、デニッシュパンのサクサク感など食べた瞬間の良い口当たりを簡単に作ることができ、かつその食感を持続させることができるからです。

なので安くて、簡単に食べた瞬間美味しく感じさせられる。しかも温度管理も簡単で長期保存が可能なので、大手お菓子メーカーやパンメーカーなどの工場での大量生産にはもってこいなのです。

私はトランス脂肪酸を避けるようになって7年ほど経ちますが、今ではマーガリンなどが入ったものを食べてしまったときの、口の中にまとわりつくように残る膜のような油が気持ち悪くて…。これが人工的に作られた不自然さなんだなと感じます。

5. トランス脂肪酸が含まれる食品

マーガリン

元は高価なバターの代替品として開発されました。
ちなみに最近ではトランス脂肪酸が少ないのが売りのマーガリンなども多く見かけるかと思います。不飽和脂肪酸で液体の植物性の油を飽和脂肪酸に似せて固形にするには水素添加が必要なので必ずトランス脂肪酸は発生します。
ではなぜトランス脂肪酸を少なく出来ているのかというと、原料にもともと飽和脂肪酸の多い植物油、パーム油を使用しているからです。
トランス脂肪酸が少ないなら良いのでは?と思われるかもしれませんが、パーム油には別の健康被害や環境問題が関わってきます。

ファットスプレッド

マーガリンの一種で油脂の成分がマーガリンより少なく、水分が多いので柔らかい。果実、果実加工品、チョコレートなどに使用されています。

ショートニング

常温で半固形、クリーム状です。マーガリンから水分と添加物を除いた油脂で無味無臭です。パンや菓子に使用すると「さっくり」焼き上がり、揚げ物では衣が「パリッ」と仕上がります。

植物油

原材料に植物油とだけ表示されている場合の油は安価な原材料かつ、安価な抽出法のでできた油です。
その多くはパーム油や一般的にサラダ油と呼ばれる紅花、大豆、ひまわり、とうもろこしなどの単品もしくミックスされた油で、これらの油は加工過程で高温処理がされるので、トランス脂肪酸が発生しています。

以上がトランス脂肪酸を多く含む油になります。

これらの油はスーパーやコンビニにあるお菓子全般、パン、冷凍食品、アイスクリーム、惣菜などほとんどの食品に含まれています。
ですので、これらが不使用なものを探す方が難しいです。
またパン屋、ケーキ屋など専門店もこのような油を使っている店が多く、表示もないので厄介です。

まとめ

全てを避けることは難しいかもしれませんが、お店で商品を購入する時は、表示を確認するようにしてみてください。

良いもの買おうとすると、案外手作りの方が安くなったりもするので、手作りすることも視野に入れてみてください!
一度トランス脂肪酸から離れると、体調や味覚に変化があるはずです!!

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Chika profile

Chika Sato

オーガニックな旅暮らし

  • Bio Life Coordinator
    • 管理栄養士
    • 薬膳コーディネーター
    • フードコーディネーター
    • 全米ヨガアライアンス 勉強中
    • アロマセラピスト 勉強中

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